屍の肉を食う僧

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徳水院というところにある時、亡者を連れてきて沐浴、剃髪を依頼した。
僧が誤って死骸の頭を3センチばかりそいでしまった。この事を依頼主に見咎められるのも無念だと思い、自分の口の中に肉を入れて食べてしまった。
その味がとても美味しかったので、その味を忘れられず夜になると墓所に忍び入り、土を掘り返して葬った屍の肉を切り取って食う事が習慣となってしまった。
住職が墓所が荒らされている事を知り、一夜見張っていると予想していた狐や犬ではなく同宿の僧であったので興ざめしてしまった。ひそかにその僧を呼んでその事をたずねた。
僧は涙を流し「食べないよう心を抑えようとしてもどうにも耐えられず、このような事をしました」と懺悔した。
そしてこの僧は「人との交わりも断ちましょう」と言って暇乞いをして去っていったという。

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