殺人事件

同行する幽霊

この話は当時の新聞に掲載された事件である。
昭和元年2月12日の夜、大垣市のある町の自転車店へ強盗が入って熟睡中の店主F氏が殺害された。警察は必死に犯人を探し、ついに別の町の精米屋の次男であるYを検挙した。
そのYを検挙した日が、偶然にも被害者の100箇日だった。
その後は岐阜地方裁判所で公判に附せられたが容疑者の弁護士であるKが容疑者Yと面会した時に不思議な話をした。

その話というのは、Yは犯行後1か月後に東海道線米原駅のある旅館で昼飯に入った。店員が2つ箸を持ってきて一つをYの前に置きもう一つを左側へ置いた。Yは変に思い「1人できているのだが」というと店員は怪訝な顔をして辺りを見回し「あら?もう一人の方はどちらへ行かれたのですか?」と聞く。
ちなみにどんな容姿の人だ?とYが聞くと「25、26歳ぐらいの人でこんな感じの顔でした」と説明を聞いているとそれは被害者のFにそっくりだった。Yは怖ろしくなってそのままそこを逃げ出した。

Yは殺害時、斧でFの頭部を粉砕して殺害した。その時の返り血が右腕に着いたのだがいくら洗ってもこすってもとれなかったのが、検挙されて犯行を自供すると同時に綺麗にとれてしまったという。

 

[参考文献:日本怪談実話]

髑髏の話

髑髏宝亀9(778)年の冬に備後国(広島県)の、品知牧人(はむちのまきひと)という人が正月の買い物をするために同じ国の深津の市場へ行ったが帰り道の途中で日が暮れてしまった。

そこで竹藪の中で一夜を過ごしていたら「目が痛い」という声を聞いて怖くてうずくまっていた。
翌朝、外に出てみれば一つの髑髏があり、目の穴から筍が生えていた。
筍から抜出し、自分が食べようと思っていたご飯をお供えして「僕に幸福を下さい」とお祈りをして市場へ行った。 続きを読む