二恨坊の火

摂津国高槻庄二階堂村(大阪府茨木市二階堂)に火が上った。3月から6~7月頃までいる。大きさ30センチほどあり、家の棟や木の枝鞘にとまる。
近くでみれば目や耳鼻口があり、人の顔のようである。人に悪さをしないので村民は恐れることはなかった。

昔、ここに日光坊という山伏がおり、村長の妻が病に伏しているので日光坊に加持をさせた。その方法が寝室に入って17日祈祷をしたら病が治った。
それなのに村長は「山伏と密通した」と疑いお礼どころか殺してしまった。その恨みが火となってその家の棟に毎夜飛ぶようになり村長を殺した。
「日光坊の火」というのを「二恨坊の火」というようになった。

[参考文献:諸国里人談]

小右衛門火

追いかけてくる火大和国葛下郡松塚村(奈良県御所市内?)は東西に川があり
西の大山川に小右衛門火が出るという。

いつごろからか知らないが、小右衛門火と世間で言われる火がでる。
雨がそぼ降る日は分けて出て、大きさは提灯ほどになる。

そのいわれとなった話である。
この村に小右衛門という百姓がいた。
この火を一度見てみようと思い追いかけていくと北から南へ飛んでいた。
小右衛門は南から北へ向かって歩いたので火と出遭った。
小右衛門の前に来ると急に高くあがり、頭の上を流星のような音をだしながら飛んで行った。 続きを読む