輪廻転生

生まれ変わり

夏休みも終わり2学期が始まった始業式の日、担任の先生が転校生を連れて入ってきた。
「○○K子さんだ、仲良くしてあげるように」
その女の子を見たNさんは一瞬ハッとした。(どこかで会ったような気がする)
1時間目が終わりNさんはKさんに話しかけてみた。「ねえ、私たち前にどこかで会ったことない?」と聞くとK子さんも「私もそんな気がしてたの」
それから二人はすぐに仲良くなった。
ある日の昼休み、屋上から校庭を見ているとどこからか白い紙が飛んできた。K子さんがその紙をとろうと屋上の手すりに身を乗り出したところ「危ない!」とNさんはとっさにK子さんの手首をつかんだ。K子さんもNさんの手首をつかみそのまま二人で倒れこんでしまった。
助けてもらったK子さんはNさんにお礼を言ったところ、NさんはK子さんの手首に痣があるのを見つけた。
「あれ?K子、その痣…」というと「これ生まれた時からついてるの」
実はNさんも生まれつき右手首に痣があった。
その帰り道、二人で駄菓子屋さんへ入ると奥から90歳くらいのおばあさんが出てきてNさん達を見るなり
「さっちゃんとたえちゃん?」
と言い、眼を丸くしてNさん達を見つめていた。
話を聞いてみるとおばあさんの同級生にさっちゃんとたえちゃんという人がいて二人は中学校の時に、誤って学校の屋上から転落死したそうであった。その時二人は倒れたままお互いの手首を固く握り合っていたそうだった。

生まれつきにどこか黒子があったり、この話のような痣や傷に見えるようなものが身体にある時は、前世で何か起こった時についたものだろうという話はよく聞く。

猫の転生

大坂の北に大運という禅僧がいた。日頃飼っていた猫が寛文10(1670)年9月22日に犬に食い殺されてしまった。
僧は不憫に思い「お前は畜生だから成仏は難しい。獣の中の第一は虎であるから今度は虎に生まれ変われよ」と葬った。

それから13年が経って同月同日の禅僧の夢にその猫が現れ「お示しにより、私は虎に生まれ変わりました」と告げたという。

犬の転生

和泉国(大阪府堺市)のあたりに浄土宗の寺があり、そこの寺に白犬がいた。
一日中、修行しているときも白犬が堂の縁にきて平伏することが何年も続いていた。また常に修行者が大路で念仏を唱えれば、その裾に纏わりつき可愛らしく吠えたりする。
ある12月に餅を搗く日に餅を与えたら喉に詰まらして亡くなってしまった。
和尚が可哀想に思って戒名を丁寧に弔ってあげた。ある夜、そこで住んでる僧の夢にその白犬が来て「念仏の効力で来世は人間に生まれることになった。門番の妻のお腹に宿ることにする」と言った。
その通り、門番の妻は男の子を産み、和尚がこの訳を親に話して6,7歳の頃から出家させた。
とても聡明で一を聞いて十をこなす。なのでとても大切に養育してもらっていた。この男児は幼少より餅を切って食べなかったので、誰云うともなく「白犬」とあだ名をつけた。男児は「なんでそんなことを言われるのか」と思い13歳の時に和尚に聞いた。
そして「私を『白犬』と呼ぶのは辞めてほしい」と言った。和尚は「お前が餅を嫌うので皆そういうのだ。それなら餅を食べてみればいい」と餅を乗せた膳の前に向かったのだが、用事があるような感じでその場を去り、行方知らずとなってしまった。みんなで探したがわからなかった。和尚は「くだらない事を言ってしまった」と言って甚だ後悔したという。

小児、前生を語る

  上総国(千葉県)望陀郡戸崎村に佐兵衛という百姓の息子が5歳になった時両親に語った。

それは「私は相模国(神奈川県)矢部村の六右衛門という者の子だったのだが、7歳の時に馬に踏まれて死んでしまった」と言う。

ある日、相模国周辺から来た人を一泊させた時にこの事を話してみた。
すると、この人は矢部村に近い所にいて、六右衛門も知っていた。そして、その子供が7歳の時、馬に踏まれて死んだという事も知っていた。

これを聞いて両親は初めて驚いた。

このように前世を覚えていて知らせる事もあったのだろうか。